コラム

ビジネススキルをeラーニングで習得!学習効果最大化のポイントとは

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「ビジネススキルをeラーニングで学ぶって、実際どうなの?」
「社員にビジネススキルを身につけてもらいたいが、eラーニングという研修形式は向いているの?」

社員のビジネススキル向上のためにeラーニング導入を検討している企業様から、上記のようなお声をよく耳にします。

結論からお伝えすると、eラーニングはビジネススキル習得に大変適しています。

なぜなら、ビジネススキルは環境や時代に左右されない汎用的・普遍的な能力であり、どの受講者に対しても、提供する講義内容は基本的に共通です。そのため、eラーニングとの親和性が非常に高いといえます。

たとえばNTTデータビジネスシステムズ様のように、変化の激しい今の時代に重要な「リスキリング」の仕組みとしてeラーニングを導入されるケースも増えてきています。

とはいえ、eラーニング導入に際し「何を/何のために学ぶのか、学ぶとどうなるのか」を丁寧に社内へ発信しなければ、「アカウントは作ったものの視聴しない社員が多数」という典型的な失敗例に陥ってしまいます。

そこで本記事では、下記について解説していきます。


この記事で分かること

  • eラーニングがビジネススキル習得に適した研修形式である3つの理由
  • eラーニングでのビジネススキル習得が特におすすめのケース
  • ビジネススキル研修をeラーニング形式で行う場合に欠かせない対応
  • ビジネススキル習得のためのeラーニングサービスの選び方

本記事をお読みいただければ、eラーニングという形式がビジネススキル習得に最適だとお分かりいただけるだけでなく、失敗しないためには何が必要で、どういったサービスを選べば良いかまで分かります。

eラーニングの導入を既にご検討中の方はもちろん、逆に「eラーニングって上手く行かなさそう」と感じている方にも有益な内容となっていますので、ぜひ最後までお読みいただき、お役立てください。

目次

1. eラーニングがビジネススキル習得に適した研修形式である3つの理由
1-1. 理由① 環境や時代に左右されない、汎用的・普遍的な内容が中心だから
1-2. 理由② ビジネススキル習得に最適な学び方が可能だから
1-3. 理由③ 学習の進捗状況を効率的に把握できるから

2. eラーニングを活用したビジネススキル研修の事例
2-1. 若手社員の成長意欲に応え、成長を加速するためにeラーニングを導入された事例:電通コーポレートワン様
2-2. 今の時代に必要な「ポータブルスキルの学び直し」にeラーニングを活用された事例:NTTデータビジネスシステムズ様
2-3. 新人社員の「配属後に即戦力となれる知識・スキル」の習得にeラーニングを活用された事例:工機ホールディングス様

3. ビジネススキル研修用途でのeラーニング導入にかかる費用

4. eラーニングでのビジネススキル研修が特におすすめのケース
4-1. 新卒採用よりも、若手の中途採用や第二新卒採用が多い
4-2. 新入社員の即戦力化をスピーディーに実現したい
4-3. 中堅社員・ベテラン社員の学び直しを促進したい

5. ビジネススキル研修にeラーニングを活用するなら「下地づくり」と「フォロー」が必要

6. ビジネススキル習得のためのeラーニングサービスの選び方
6-1. コンテンツが質・量ともに十分か
6-2. 社員が学習を継続・習慣化できるか
6-3. カスタマイズ機能やレコメンド機能が搭載されているか
6-4. サポート体制が整っているか

7.「現場で使える」「楽しく学ぶ」実践的な学びなら「グロービス学び放題」

8. まとめ

1. eラーニングがビジネススキル習得に適した研修形式である3つの理由

今日、多くの企業で様々な用途に活用されているeラーニングですが、ビジネススキルの習得には特に適した研修スタイルです。

eラーニングがビジネススキル習得に向いている理由は、下記の3つです。

⚫︎環境や時代に左右されない、汎用的・普遍的な内容が中心だから
⚫︎ビジネススキル習得に最適な学び方が可能だから
⚫︎学習の進捗状況を効率的に把握できるから

各項目について、順番にご説明いたします。

1-1. 理由① 環境や時代に左右されない汎用的・普遍的な内容が中心だから

ビジネススキルとは、「仕事をする上で必要な基礎能力」であり、どの受講者でも、習得すべき内容は基本的に同じです。

具体的には以下が挙げられます。

能力・素養
仕事の土台となる能力論理思考やタイムマネジメント など
ビジネスマナービジネスメールの書き方や名刺交換の作法 など
ビジネスパーソンとしての一般常識会計の基礎知識やハラスメントの概念 など

ビジネススキルは、

⚫︎「1年前はそれで良かったが今ではもう通用しない」という時間的な制約⚫︎「業界(職種)Aでは通用するが業界(職種)Bでは役に立たない」という業界・職種の制約

のどちらも受けにくいため、「作り込まれた高品質なコンテンツを全受講者に一律で提供する」というeラーニングの学習形式は、非常に相性が良いといえます。

その反面、

⚫︎トレンドに左右される内容
⚫︎業種・職種により千差万別な内容
⚫︎状況次第で正解が変わる内容

といった、「今の環境・現場に即していること」が重要な知識・スキルについては、対面型の研修やOJTを通して、専門性を有する経験者や有識者から学ぶことが好ましいでしょう。

1-2. 理由② ビジネススキル習得に最適な学び方が可能だから

eラーニングの特徴である、

⚫︎自分のペースでコツコツと学習を進められる
⚫︎確実に定着するまで何度でも復習できる
⚫︎弱い分野を重点的に学べる

という点は、ビジネススキル習得に最適な学習方法です。

社会人としての「土台」となるビジネススキルを学ぶには、速度や効率よりも、一定期間を費やして丁寧に学習し、確実に定着させることが重要です。
eラーニングは、自分のペースでコツコツと、苦手な分野や理解が浅い分野を繰り返し重点的に学習できるため、ビジネススキル習得に適した学習方法といえます。

一方、専門的スキルについては、所属する部署や参画するプロジェクト、その時々の現場の状況に合わせて、学ぶべき内容が変わります。
たとえば「来月の異動先の部署で必要なスキルを学ぶ」というケースでは、短期間で 集中的に基礎を固め、その後は現場で実践を重ねる中で習得するのが合理的でしょう。

1-3. 理由③ 学習の進捗状況を効率的に把握できるから

一口にビジネススキルといってもその内容は多岐に渡り、通常はある程度の期間をかけて一つひとつ身につけていくことになります。

そのため学習進捗管理が必要となってきますが、受講履歴が自動的に記録されるeラーニングなら、手間をかけずにリアルタイムで進捗を把握できます。
Excelで作成した管理表などに一つひとつ手入力するのと比べ、作業工数もかからず、かつ正確に学習進捗を把握できます。

加えて、eラーニングのデータ分析機能により、理解度や苦手分野などが可視化され、受講者自身の満足感や達成感、ひいては学習意欲の向上にもつながるでしょう。

学習進捗の把握・管理受講データ分析
eラーニング受講履歴が自動的に記録され、リアルタイムで進捗状況を確認可能受講履歴や確認テストの正答率などに基づく分析が自動で行われ、理解度や苦手分野が可視化される
Excel管理全て都度手入力となるため、手間がかかり、必ずしもタイムリーではない基本的に「どこまで進んだか」が分かるのみ。分析を行うには、データの加工や集計が別途必要

このように、eラーニングでは学習進捗の把握や分析が容易に行え、

⚫︎適切なサポートや指導のタイムリーな提供
⚫︎今後の研修計画の効率的な策定

といった、学習効果を最大化するためのフォローも行えます。
進捗管理が欠かせないビジネススキルの習得には、その手間がなく、データ分析まで行えるeラーニングが向いているといえます。

受講状況の把握から、受講促進、効果測定まで一元管理できる
「グロービス学び放題」

当社サービス「グロービス学び放題」には、受講管理者の人事担当者様をサポートする管理機能が充実しています。たとえば、全体の学習進捗が一目で分かるダッシュボードや、受講状況を分析できるレポートのダウンロード機能などがあります。

上記以外にも多彩な機能を搭載しております。詳しくは以下をご覧ください。

▼社員・組織・企業の成長をトータルサポート。受講機能・管理機能のご紹介はこちら

2. eラーニングを活用したビジネススキル研修の事例

ビジネススキルの習得にeラーニングが適している理由は前章でお伝えした通りですが、実際に多くの企業が社員のビジネススキル向上にeラーニングを活用し、成果を上げています。

本章では、導入実績4,100社超、MBAの教材開発を担う専門研究機関チームが開発した法人向けeラーニングサービス「グロービス学び放題」を導入された企業様3社の事例をご紹介します。



ビジネススキル研修にeラーニング形式をご検討中の皆様にとって貴重な検討材料となるだけでなく、お読みいただくことでよりリアルにイメージしやすくなりますので、ぜひご参考になさってください。

2-1. 若手社員の成長意欲に応え、成長を加速するためにeラーニングを導入された事例:電通コーポレートワン様

電通コーポレートワン様の事例
「グロービス学び放題」の主な活用方法⚫︎変化の激しい時代に合わせた、社員の自律的な成長を加速していくための支援強化
課題⚫︎若手社員の成長意欲に応えるために、学習機会の創出と、スピーディーにプロとして認められる人事制度の導入が必要だった⚫︎目の前の業務に多大なリソースを割いている社員の学びの時間が短く、結果的に業務時間も長くなる悪循環が生まれていた
導入の工夫⚫︎入社1年目から5年目までの若手社員の全員が「グロービス学び放題」を使えるよう、社内に展開⚫︎「指定ラーニングパス」機能を使って、「電通ビジネスコアスキル」強化につながる動画コンテンツを人事サイドからリコメンド⚫︎独自のスキル分布シート、行動目標シートなどを活用。定期的にスキル習得の現状の振り返りも実施
成果⚫︎5年次の社員を対象に実施したアンケートで「自分の現状を把握し、今後に目を向けることができた」と回答した人が85%、「今の強みを把握することができた」と回答した人が90%

電通コーポレートワン様では、若手社員のキャリアスパンの意識の変化に呼応した制度改革が必要だと考えていました。

そこで、その旺盛な成長意欲を会社として支援するために、プロフェッショナルとして認められるまでの期間を従来の10年から5年に短縮した新たな人事制度を導入しました。

それと並行する形で「グロービス学び放題」を導入した主な目的は、下記の通りです。

「グロービス学び放題」の導入目的
⚫︎同社で働く上で必要な13の必須スキル「電通ビジネスコアスキル」の効率的な習得手段としたい

「電通ビジネスコアスキル」とは、思考力やコミュニケーション力など、ビジネスの土台として同社が定義する13のスキルです。多様な仕事に対応できるジェネラリストを育成するという同社の人財戦略に基づき、策定されたものです。

5年次の社員を対象とした受講者アンケートでは、「自分の現状を把握し、今後に目を向けることができた」と回答した人が85%、「今の強みを把握することができた」が90%との結果が出ています。

また、5年間でプロになることができ、適正な報酬も得られるというポジティブな声も若手社員から聞かれ、手応えを感じていただいています。

※インタビュー全文はこちらから:
社員自身の「想い」と「自律・自走」がカギ!若手社員の成長加速を支援する人事制度設計と仕掛けとは

2-2. 今の時代に必要な「ポータブルスキルの学び直し」にeラーニングを活用された事例:NTTデータビジネスシステムズ様

NTTデータビジネスシステムズ様の事例
「グロービス学び放題」の主な活用方法⚫︎自己研鑽のための動画視聴
⚫︎新入社員の育成における補助教材的な利用
⚫︎内定者のマインドセットのサポート
課題⚫︎ビジネススキル習得が職能資格制度に紐づいているため、「職能資格が上がったタイミングで一度学べば終わり」という意識になりがちで、学び直しの重要性が十分には認識されていなかった
導入の工夫⚫︎全社員にアカウントを付与
⚫︎内定者にもアカウントを付与(入社までに学生からビジネスパーソンへとマインドを切り替えるためのツールとして役立ててもらうとともに、採用活動における他社との差別化ポイントとして)
成果⚫︎全ての社員が同じ動画を見て学び、同じレベルの知識を吸収することから、社内の共通言語が生まれてい
る⚫︎補助教材として、基礎知識インプット資料として、内定者フォローツールとしてなど、幅広く利用されている

NTTデータビジネスシステムズ様では、業務内容を問わず必要とされるビジネススキルを「ジェネラリティスキル」と呼んで職能資格制度に紐付け、各等級に応じて習得が求められるスキルを定めています。

しかし、ともするとこの制度は「職能資格が上がったタイミングで一度学べば終わり」という意識につながりやすい側面がありました。

「グロービス学び放題」は主に、下記の目的で導入しました。

「グロービス学び放題」の導入目的
⚫︎リスキリングの重要性が認識されつつある今日に必要な「ビジネススキルのアップグレード」のための仕組みとしたい

当初、同社はeラーニングを「社員一人ひとりが自律的に、必要と思うタイミングで自由に学べる自己研鑽ツール」と位置付けていました。しかし実際に導入してみるとそれだけにとどまらず、

⚫︎新入社員の育成において補強が必要なスキルに対し、トレーナーが適切なコンテンツを指定して視聴を指示するという「補助教材」的な使い方
⚫︎特定のテーマを検討する前に関連動画を視聴しておくことで、基礎知識のインプットとしての利用
⚫︎内定者にもアカウントを付与して自由に学べる環境を提供し、「ビジネスパーソンへとマインドを切り替えるツール」として活用

など、幅広い用途で利用されるようになりました。

同社では社員の7割近くがテレワークをしているため、eラーニングが同社の育成プラットフォームのような役割を果たしています。

また、全ての社員が同じ動画を見て学び、同じレベルの知識を吸収できることから、社内の共通言語ができてきたことも成果の一つです。

※インタビュー全文はこちらから:
「グロービス学び放題」を育成プラットフォームに“知の体系”を次世代に紡ぐ

2-3. 新人社員の「配属後に即戦力となれる知識・スキル」の習得にeラーニングを活用された事例:工機ホールディングス様

工機ホールディングス様の事例
「グロービス学び放題」の主な活用方法⚫︎1カ月間の新入社員プログラム内に自己学習時間を設け、新入社員自ら学習計画を立て視聴
⚫︎既存のラーニングパスを活用し、自社の人材要件やビジネス環境に則した内容にカスタマイズ
課題⚫︎新入社員研修において、配属後に即戦力となれる知識・スキルの習得が求められていた
⚫︎多様なバックグラウンドを持つ新入社員が、個々人に合ったレベルやスピードで学べる必要があった
導入の工夫⚫︎自己開発時間中には、興味関心やキャパシティに応じた任意項目の視聴も可能とした
⚫︎実務の疑似演習となるよう、自己学習の実施計画を自分で立てて遂行してもらうようにした
成果⚫︎ビジネス知識の習得だけでなく、社会人として今後も学び続けていく姿勢や意欲の醸成につながった
⚫︎研修総括の発表で、プレゼンテーションスキルの向上がみられた

工機ホールディングス様は、近年のビジネス環境の著しい変化を踏まえ、新入社員研修のアップデートを検討していました。

入社後に早期に立ち上がり自走できる人材を育成するため、「配属後に即戦力となれる知識・スキルの習得」に新入社員研修プログラムの狙いを定めました。

「グロービス学び放題」は主に、下記の目的で導入しました。

「グロービス学び放題」の導入目的
⚫︎様々なバックグラウンドを持つ新入社員は入社時点で持っている知識や理解度が異なるため、個々人に合わせて学習を進めたい

研修事務局が指定したコンテンツを視聴してもらうだけでなく、求められる知識レベルに到達するための自己開発時間中には、興味関心やキャパシティに応じた任意項目の視聴も可能としました。

自己学習の実施計画を自分で立てて遂行するという経験は、実務の疑似演習にもなります。

研修後のアンケート結果からは、eラーニングがビジネススキルの習得だけでなく、社会人として今後も学び続けていく姿勢や意欲の醸成につながったと感じられたとのポジティブな変化が見られました。

実際に、研修期間を終え配属された後も、残りの視聴可能期間を利用して、実務に従事する中で見えてくる自身の能力課題を補うためにeラーニングを活用している社員もいます。

今後は、これまで各自テキストで学習するというスタイルだった内定者研修にもeラーニングを活用することを検討しているそうです。

※インタビュー全文はこちらから:
新入社員研修に「グロービス学び放題」を導入。新入社員に必要なビジネス汎用スキルの習得を目指す

3. ビジネススキル研修用途でのeラーニング導入にかかる費用

社員のビジネススキル習得のため、eラーニング活用を本格的に検討し始めた際、必ず意識するのが「費用面」ではないでしょうか。

残念ながら、「ビジネススキル研修をeラーニングで実施するための費用相場」を具体的に算出・お示しすることは難しいと言わざるを得ません。eラーニングは、多数取り揃えられたコンテンツの中から、業務での必要性や受講者の興味関心に合うものを取捨選択していく方式であり、「ビジネススキル習得プログラム」のような定型のメニューがあるわけではないからです。

とはいえ、講師による対面型の集合研修よりも低予算で済むケースが大半です。

eラーニングを導入・運用するための費用は、様々な要素によって変動しますが、中でも「教材の調達費用」に大きく左右されます。

よくあるケースは、

⚫︎自社でオリジナル教材を作成する場合
⚫︎eラーニングに特化したサービスを利用する場合
⚫︎外部事業者に教材作成を依頼する場合

の3つです。それぞれにおける制作費用や利用料をシミュレーションし、自社の予算と照らし合わせて、最適な方法を決定すると良いでしょう。

なお、eラーニングではなく対面で実施する研修の費用相場については、以下の記事をご参照ください。

▶【関連コラム】:社員研修の費用相場はいくら?予算内で最大限の効果を生むコツを解説

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ご不明点から導入後のイメージまで、
何でもご相談ください。

4. eラーニングでのビジネススキル研修が特におすすめのケース

ここまで、eラーニングがビジネススキル研修に向いているとお伝えしてきましたが、次に検討すべきは、「自社のビジネススキル研修にeラーニングは適しているのか」という観点です。

eラーニングでのビジネススキル研修が特におすすめのケースには、下記のようなものがあります。

⚫︎新卒採用よりも、若手の中途採用や第二新卒採用が多い
⚫︎新入社員の即戦力化をスピーディーに実現したい
⚫︎ベテラン社員の学び直しを促進したい

各ケースの理由について、順番にご説明いたします。

4-1. 新卒採用よりも、若手の中途採用や第二新卒採用が多い

社内の若手メンバーが、新卒採用よりも中途採用や第二新卒採用で多く構成されている場合、eラーニングを用いたビジネススキル研修は非常に有効です。

新卒採用は基本的に、一括採用・同時入社であるため、入社時に対面型の集合研修を実施し、ビジネススキルを一斉に養うことが多いです。
一方、中途採用や第二新卒採用は入社タイミングがバラバラであるため、その都度、対面型の研修を実施することは時間的にもコスト的にも現実的ではありません。

その点、eラーニングであれば、各メンバーの入社タイミングに合わせて柔軟に実施でき、効率的に入社メンバーのビジネススキルを養うことができます。

4-2. 新入社員の即戦力化をスピーディーに実現したい

新入社員をスピーディーに即戦力化したい場合も、eラーニングを用いたビジネススキル研修は効果的です。

対面型の集合研修は、受講者全員に同じ知識・スキルを一律でインプットできるのがメリットではありますが、逆に言うと、既にある程度の知識を持っている受講者にとっては、学びの薄い時間を過ごさせてしまう懸念もあります。

その点、eラーニングであれば、各メンバーが自身の知識レベルに合わせて必要な部分から視聴・学習していけるため、スピーディーに即戦力へと育成できます。

4-3. 中堅社員・ベテラン社員の学び直しを促進したい

社内の中堅およびベテラン社員にビジネススキルを改めて学び直してもらい、戦力強化したい場合も、eラーニングでのビジネススキル研修は力を発揮します。

多くの社員にとって、ビジネススキルは新人時代に研修で学んで以降、体系的に学ぶ機会は限定的であり、基本的には実務の中で培っていくこととなります。習熟度は、個々人の業務経験や向上心に左右される部分も少なくありませんし、知識の偏りや、間違った・歪んだ解釈で定着してしまっているケースもあります。

その点、eラーニングであれば、業務で行き詰まった時や時間ができたタイミングで、自身が改めて学習したい・今一度確認したい領域をピンポイントで学び直すことができます。

5. ビジネススキル研修にeラーニングを活用するなら「下地づくり」と「フォロー」が必要

ここまでお読みになり、eラーニング導入に関心を持っていただいたとしても、
「こちらの狙い通り、社員たちは動画を視聴してスキルを習得してくれるだろうか?」
という不安を抱かれているかもしれません。

事実、eラーニングシステムを導入しても社内になかなか浸透せず、十分に活用されない例も少なくありません。しかし、しっかりと対策を行えば、そのような失敗を回避することは十分に可能です。

実は、eラーニング導入が成功に至らない原因の大半は、「下地づくりとフォローの不十分さ」なのです。

よくある課題


【下地づくりが不十分】

  • 何を学ぶのか
  • 何のために学ぶのか
  • 学ぶとどうなるのか

の3点が社員に伝わっておらず、モチベーション不足状態でスタート。


【フォローが不十分】

  • 学習の進捗管理を社員自身に任せきりにしてしまう
  • 視聴する動画の選定を社員自身に委ねてしまう(おすすめ動画の紹介などを行わない)
  • eラーニングでのインプットのみで、振り返りやアウトプットの機会がない

といった課題がある。


改善策


【下地づくり】

  • どういったスキルを習得すべきかのガイドラインを示す(=何を学ぶのか)
  • 学びが必要とされる理由(成長戦略、ビジョン等)を明確に示す(=何のために学ぶのか)
  • 学習が評価される仕組み(人事制度、報酬、表彰等)を整備する(=学ぶとどうなるのか)

【フォロー】

  • 人事部側でも定期的に受講状況を確認し、進捗が遅れているようであれば原因分析と学習計画再調整を本人と行う
  • 人事部側で受講データを分析し、本人が弱い分野、学習不足のジャンルを特定し、視聴が推奨される動画を個別に案内する
  • eラーニングでインプットして終わりではなく、アウトプットも行うことで知識の定着を図れるよう、学んだ内容を社員同士で話し合う場を設けたり、実践スキルの習得につながる集合研修と組み合わせたりする

アカウントだけを社員に渡して「あとは自主的に学んでくださいね」と委ねてしまっては、「eラーニングを導入したけれど誰も視聴していない」という事態を招きかねません。

eラーニングを活用したビジネススキル研修の成功の鍵となるのは、受講者の主体性に任せすぎない運用、すなわち上述のような事前準備とアフターケアなのです。

6. ビジネススキル習得のためのeラーニングサービスの選び方

ビジネススキル習得を目的としたeラーニング活用について、様々な側面から解説してきましたが、最後に、eラーニング導入を決めてサービスを選定する段階での選び方をご説明します。

eラーニングサービス選びでチェックするポイントは、主に次の4つです。

⚫︎コンテンツが質・量ともに十分か
⚫︎社員が学習を継続・習慣化できるか
⚫︎カスタマイズ機能やレコメンド機能が搭載されているか
⚫︎サポート体制が整っているか

下地づくりにフォロー体制と万全の準備を整えても、導入したeラーニングサービス自体に問題があれば、ビジネススキル習得という目標は達成できません。

各ポイントについて、順に解説していきます。

6-1. コンテンツが質・量ともに十分か

最初にチェックしたいのは、用意されているコンテンツのクオリティと動画本数です。

対面の講義ではなく動画を視聴して学ぶ学習方法であるeラーニングでは、質の高い動画をいかに多く視聴できるかが成果に直結します。

具体的には、下記のようなポイントに注目します。

⚫︎必要な知識を網羅的かつ分かりやすく丁寧に解説してくれているか?
⚫︎当該分野のプロが動画を監修しているか?
⚫︎動画本数は十分か?(目安としては最低でも数千本単位)

毎日忙しい社員の方々が、せっかく時間を割いてくれるからには、良質な学びを提供しなければなりません。そのためにも、コンテンツが質・量とも高い水準にあること、プロ監修のもとで正確・最新の情報をお届けすることは非常に重要です。

6-2. 社員が学習を継続・習慣化できるか

動画コンテンツが品質・本数ともに高い水準にあったとしても、社員が学習を継続してくれなければ、eラーニングを導入した意味がありません。

動画を楽しく飽きずに視聴できるか、そもそもストレスなく使いやすいシステムであるかは、社員の学習習慣の定着に重要な要素です。

具体的には、下記のようなポイントに注目します。

⚫︎継続的に動画を視聴したくなるような工夫が凝らされているか?
⚫︎システムとして使いやすいか?(良質なUI/UX を提供できているか?)

eラーニング導入を成果に結びつけるには、いかに社員に学習を習慣化してもらえるかが鍵となります。

コンテンツそのものだけでなく、eラーニングシステムでの「社員の学習体験」の向上にも気を配っていただくと、より良い結果につながります。

6-3. カスタマイズ機能やレコメンド機能が搭載されているか

eラーニングサービス選びでは、カスタマイズ機能やレコメンド機能が搭載されているかという点も確認しましょう。

一口にeラーニングといっても、

⚫︎リーダーを育成したいのか
⚫︎若手・新入社員に基礎的なビジネススキルを身につけてほしいのか
⚫︎社員全体にITリテラシーを高めてもらいたいのか

など、組織によって目的は様々であり、当然、視聴すべき動画も変わってきます。

膨大なラインナップの中から目的に沿った動画を的確にピックアップすることは現実的ではありません。

具体的には、下記のようなポイントに注目します。

⚫︎視聴すべき動画をパッケージにして社員に提案できるか?
⚫︎直近の視聴履歴を加味し、ユーザーに最適なおすすめ動画・コースを表示できるか?
⚫︎正答率の低い分野の動画の視聴を促すような機能を備えているか?

基本的には幅広い受講者の興味関心に沿った学びを提供できる豊富なラインナップが重視されますが、同時に上記のような機能を備えていなければ、受講者は的確なコンテンツを選び取ることができません。

受講者本人が視聴する動画を好きに選べる環境は保持しつつも、ある程度までは道筋を示してスムーズな学習へと導けるよう、カスタマイズ機能やレコメンド機能の有無にも目を向けましょう。

6-4. サポート体制が整っているか

eラーニングサービス選びでは、eラーニングを活用した研修・教育制度の運用における課題に対し、プロの知見を頼れるようなサポート体制が用意されているかも欠かせないチェック項目です。

「せっかくeラーニングを導入したのに、思ったほど利用してもらえない」という事態に陥ってしまっては、社員のビジネススキル習得を実現できないからです。

具体的には、下記のようなポイントに注目します。

⚫︎導入前の設計から相談できるか?
⚫︎閉講前の振り返りについてアドバイスをもらえるか?
⚫︎専任の担当者によるサポートを受けられるか?
⚫︎管理者向けのセミナーを開催しているか?
⚫︎活用ノウハウやTIPSの発信・配信はあるか?

eラーニングの運用は、はじめは手探り状態、軌道に乗った後も状況を見ながらの調整が必要という点からも、eラーニングの様々な課題を解決してきたプロによるサポートは想像以上に貴重です。

より大きな成果につなげるためにも、そうしたプロの手助けを必要に応じて受けられるサポート体制が整備されているサービスを選定しましょう。

7.「現場で使える」「楽しく学ぶ」実践的な学びなら「グロービス学び放題」

高い専門性と確かな実用性の学びを届ける
「グロービス学び放題」

eラーニングサービスは数多くありますが、企業におけるビジネススキル研修の一環としての活用におすすめなのが、圧倒的充実度のコンテンツを誇る「グロービス学び放題」です。

コンテンツ制作ディレクターの多くがMBAホルダー。現役教員や実務家講師による解説は、高度に専門的でありながらも「現場で使える」という目線を忘れていません。

基本的に自主性に任されるがゆえに起こりがちな「そういえばいつの間にか視聴しなくなっていた」という問題に徹底的に向き合い、受講者を飽きさせない工夫がふんだんに盛り込まれています。

受講者を飽きさせないための4つの工夫
⚫︎研修然とした味気なさを感じさせないよう、内容だけでなく見た目にもこだわりを
⚫︎「耳で聴くだけ」の5分間のショートプログラムなどもあり、混雑する電車内も学習空間に
⚫︎著名人や経営者に話を聞くシリーズも豊富
⚫︎仕事での課題や関心のあるテーマにもとづきマッチするコースをAIが提案

セクションごとのクイズ、ドリル、アセスメント機能による効果測定など、自然な流れの中での理解度チェックや軌道修正を可能とし、学習効果の最大化も目指します。

貴社の社員様のビジネススキル向上施策に資するツールの一つとして、ぜひご検討ください。

サービス資料のダウンロードのほか、2週間全コンテンツを視聴可能な無料トライアルも、下のボタンからお気軽にお試しいただけます。

サービス内容に関するお問い合わせも可能です。些細なことでも構いませんので、ご遠慮なくご相談くださいませ。

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8. まとめ

本記事でお伝えしたポイントは以下の通りです。


▼eラーニングがビジネススキル習得に適した研修形式である理由
・環境や時代に左右されない、汎用的・普遍的な内容が中心だから
・ビジネススキル習得に最適な学び方が可能だから
・学習の進捗状況を効率的に把握できるから

▼eラーニングでのビジネススキル研修が特におすすめのケース
・新卒採用よりも、若手の中途採用や第二新卒採用が多い
・新入社員の即戦力化をスピーディーに実現したい
・中堅社員・ベテラン社員の学び直しを促進したい

▼eラーニングを活用したビジネススキル研修の成功の鍵
【下地づくり】

・どういったスキルを習得すべきかのガイドラインを示す(=何を学ぶのか)
・学びが必要とされる理由(成長戦略、ビジョン等)を明確に示す(=何のために学ぶのか)
・学習が評価される仕組み(人事制度、報酬、表彰等)を整備する(=学ぶとどうなるのか)

【フォロー】
・人事部側でも定期的に受講状況を確認し、進捗が遅れているようであれば原因分析と学習計画再調整を本人と行う
・人事部側でデータ分析し、弱い分野、不足しているジャンルが判明すれば、視聴が推奨される動画を個別に案内する
・eラーニングでインプットして終わりではなく、アウトプットも行うことで知識の定着を図れるよう、学んだ内容を社員同士で話し合う場を設けたり、実践スキルの習得につながる研修と組み合わせたりする

▼eラーニングサービス選びでチェックするポイント
・コンテンツが質・量ともに十分か
・社員が学習を継続・習慣化できるか
・カスタマイズ機能やレコメンド機能が搭載されているか
・サポート体制が整っているか


本記事が、貴社のビジネススキル研修のさらなる大きな成果に寄与できれば幸いです。

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執筆者プロフィール

横尾 龍起 Yokoo Ryuki

東京大学工学部卒業、同大学院工学系研究科修了。新卒で富士通株式会社に入社し、同社の展開するネットワークサービスの構築・運用業務に従事。その後、マーケターに転向し、ナイル株式会社にてマーケティングコンサルタント、株式会社一休にて宿泊予約・レストラン予約サイトのマーケティング業務などを経験。 2024年よりグロービスにジョイン。法人事業の売上最大化をミッションとし、Webサイト上での顧客体験の最適化や、検索経由の流入最大化を目指したSEOコンテンツ制作など幅広いマーケティング業務に邁進。

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