東京ガスが挑む、「自律的学習文化」の醸成 ──リスキリング94.1%の実現に寄与する「グロービス学び放題」
都市ガスの製造および販売、LNG販売、電気の製造・供給および販売、エンジニアリングソリューション事業、ガス器具、ガス工事、建設等、ガス導管事業、都市ガス供給事業、海外における上流事業、中下流事業等、不動産開発、土地・建物の賃貸・管理等
[単体]3,276名[連結]15,572名(2025年3月31日現在 ※従業員数は常勤の就業員数であり、受入出向者を含み、出向者および臨時従業員を含みません。)
全社公募
【東京ガス株式会社様】※写真左から
人事部 人材開発室 育成チーム チームリーダー 中金 さやか さん
人事部 人材開発室 育成チーム 大社 和花 さん
ソリューション事業創造部 エッジ&クラウド事業グループ 技術チーム チームリーダー 菊地 裕利 さん
【グロービス担当】※写真右から
成田 友彦
太田 泰史
暮らしを支えるエネルギー企業として、長きにわたり社会インフラを担ってきた東京ガス株式会社。渋沢栄一氏が会社を創立した「第1の創業」、LNG(液化天然ガス)導入により「地域」環境問題に貢献した「第2の創業」を経て、今、同社は「第3の創業」という壮大な転換期を迎えています。「地球」環境問題への貢献と持続的成長の両立を目指し、ガス事業中心から複数事業のポートフォリオ経営へと変革しようとしています。
この変革の推進力として期待しているのが、社員一人ひとりの「自律的な学び」です。同社は、全社的なリスキリングと自律的な学習文化の醸成という喫緊の課題に対し、グロービスのeラーニングサービス「GLOBIS 学び放題(以降、グロービス学び放題)」を導入しました。その成果は、23-25中期経営計画のKPI「リスキル・学び直し実施率100%」の達成率にも明確に表れています。
本記事では、なぜ東京ガスが数あるeラーニングの中から「グロービス学び放題」を選び、どのように全社的な学習文化を築き上げたのか、その背景と戦略、そして社員の方々の具体的な反響に迫ります。(※所属、役職は取材当時のものです)
- 事業構造の転換に伴い、複数事業を担えるプロ集団への変革が急務となっていた
- 多様化する社員の学習ニーズに対応できず、学ぶ意欲がある社員の機会損失が生じていた
- 多数のeラーニングや通信講座の運用管理が、人事部門の負担となっていた
- 会社に与えられる受け身の学びではなく、社員が自律的に学ぶことへの習慣化が課題だった
- スキルの枠組み作りからグロービスが伴走し、能力開発戦略全体を共に議論できた
- 汎用的なビジネススキルのみならず、AIやDXなど質・量ともに優れたコンテンツを網羅していた
- シンプルな管理機能や、手厚いカスタマーサクセスの支援が、運用工数削減に繋がった
- 東京ガスの「オリジナル専門性ガイド」では、高めたい専門性やその獲得に向けた学習について上長部下間ですり合わせできる仕組みになっている。この「オリジナル専門性ガイド」で推奨する学習の1つとして「グロービス学び放題」のラーニングパスをラインナップした
- 「オリジナル専門性ガイド」本格運用開始と同時に、「グロービス学び放題」を初めとするサブスク型オンライン学習サービスの受講アカウントを全社員に配布した
- 健全なプレッシャー施策として一定期間内のラーニングパス修了を条件とし、学習の定着を促進した
- 全社員の43%が「グロービス学び放題」での学習を開始し、「リスキル・学び直し実施率94.1%(※24年度)」まで進捗した
- 「グロービス学び放題」の受講申込者が、23年度から2倍増(600名→1,389名)となり、全社的に自律的な学びの意識が向上した
- テクノロジー系などの新しい領域と、汎用的なビジネススキルの両方を「グロービス学び放題」一つでカバーできるようになった
- 従来幅広い学びのニーズに合わせて異なる学習サービスを各種整備・運用していたが、「グロービス学び放題」のアカウント1つに代替したことで、運用管理工数、費用の40%削減につながった
「挑戦する成長」を促す仕組みを通じ「第3の創業」の変革を実現

東京ガス株式会社 人事部 人材開発室 育成チーム チームリーダー 中金 さやか さん
貴社の事業を取りまく環境と、人材育成における課題や方向性についてお聞かせください
中金さん/当社は1885年に創立して以来、約140年間にわたり首都圏のエネルギーインフラを担い、人々の生活基盤を支えてきました。渋沢栄一氏が会社を創立した第1の創業、LNG(液化天然ガス)導入により「地域」環境問題に貢献した第2の創業を経て、今、「第3の創業」ともいうべき大きな転換期を迎えています。現在は、「地球」環境問題への貢献と持続的成長の両立に挑戦し、ガス事業中心から複数事業のポートフォリオ経営への変革を進めています。
そのような中で、これまでのガス事業単体の安心・安全を守るプロの集団から、複数の事業経営を担えるプロ集団へと社員の意識とスキルを変革していく必要があります。そして、この変革を実現する原動力こそが「人」であると考え、様々な仕組みづくりを進めています。
一人ひとりの人材を単なる資本ではなく、「心を持つ貴重な財産」と捉えています。「挑戦による成長」と「多様性を力に」をキーメッセージに掲げ、グループの社員一人ひとりに投資し、挑戦を奨励しながら人材の価値を高める取り組みを推進しています。自ら考え行動し、多様な意見・個性を認め合いながら、挑戦し続けることができる人材集団へと成長することで、グループの社員一人ひとりと当社グループの双方の成長を目指しています。
社員の「成長」と会社の「挑戦」を両立させる人材戦略
どのような人材戦略を掲げ、育成を行っているのでしょうか
中金さん/当社では、社員一人ひとりが自身のありたい姿や成長を自ら描き、会社がその成長を支援していくことを目指した人的資本経営を実践しています。
2023-2025年度中期経営計画においては、取り組みとして、「戦略的人員配置」「多様性を力に」「挑戦による成長」の3つの項目を掲げています。

引用:東京ガス様 中期経営計画の発表資料「人的資本の価値向上」
当社では、育成の基本を「人は仕事を通じて成長する」ことだと考えています。個人の能力は、会社から与えられる研修制度によって開花するのではなく、本人の自発的な成長意欲が原動力になると捉えています。
そのため、育成体系は「OJT」「OFF-JT」「自己啓発」の三位一体で構成されています。OJTを通じて芽生えた課題認識や成長意欲に応えるOFF-JTを用意し、さらに社員による自己啓発を加えて能力開発を図ることで、実務での学びの定着と発揮を目指しています。
社員の自律的なキャリア形成を促すために、どのような取り組みを行っていますか
中金さん/「プロ」と認識される人材になるには、本人の覚悟も不可欠です。当社では、社員一人ひとりが自身のキャリアオーナーシップを高め、主体的に専門性を高められるような取り組みを行っています。
その核となるのが、キャリアを深く考え、専門性を高めるための羅針盤として用意した、タレントマネジメントシステム『CIRCLE(※)』の「オリジナル専門性ガイド」です。このガイドを活用し、社員は自身の専門性を棚卸し、目指すべき姿を明確にしていきます。
※「CIRCLE」:東京ガス様が24年度から本格導入したタレントマネジメントシステムの名称

例えば、私たち育成チームの場合、「オリジナル専門性ガイド」内では「タレントマネジメント」という業務項目が該当します。
各業務項目ごとにスキルレベルが設定されており、社員は自らが現時点で獲得しているレベルや今後獲得したいレベルを自己申告し、上長が承認することで両者の共通認識を形成できる仕組みをとっています。また「オリジナル専門性ガイド」内でそのレベルに必要な推奨学習が表示され、どの学習に取り組むのか学習目標設定についても上記同様に両者間ですり合わせできる環境を整備しました。
推奨学習には、「グロービス学び放題」をはじめとしたeラーニングや集合研修などの公募型プログラムや書籍、外部セミナーなど、様々な学習手段がラインナップされており、社員は自身の目標に合わせて多様な学びを選択できる仕組みになっています。
この「オリジナル専門性ガイド」によって高めたい専門性とそのレベル、さらには獲得の手段が明確になり、社員一人ひとりが自律的にかつより具体的に目指すキャリアに向けてアクションを起こせるようになったと考えています。
「リスキル・学び直し」の推進で明らかになった、学びのハードル

東京ガス株式会社 人事部 人材開発室 育成チーム 大社 和花 さん
eラーニングサービスの導入を検討されたのはどのような背景・課題からでしょうか
大社さん/「戦略的人員配置」の取り組みの一環として、当社では社員のリスキリングを推進しています。事業を育てるプロとして、「新たな課題やさまざまな困難に直面しても挑戦しやり遂げる人材」や「多様性を尊重し、周囲の人と協働し成果を上げられる人材」を育成するために、専門スキルに加え、マネジメント力や基礎的ビジネススキルといった汎用スキルの習得も促しています。
そのKPIとして、2023年度から「リスキル・学び直し実施率100%」を掲げています。
従来から一人ひとりの自律的な成長を支援するため、外部講座への派遣やeラーニングの学習機会を一部会社負担で提供していましたが、定員枠や予算の兼ね合いから抽選制となっていました。
より社員のニーズにあった学習環境整備のため、自律的な学びの支援に関する社内アンケートを実施したところ、「学びのハードルになっていること」が明らかになりました。具体的には、以下のような課題が顕在化しました。
- 学びの機会損失:抽選制のため、人気が集中する講座では意欲ある社員が受講できないことがあり、機会損失が生じていた。「会社の枠(抽選制)によって学ぶ機会が得られない」という声が多く挙げられた。
- 世代別のハードル:30代、40代の社員からは、「業務や家庭状況から時間の確保が難しい」、20代の社員は「学ぶ意欲はあるが、何から手を付ければいいか分からない」「金銭的に余裕がない」といった、具体的なハードルが浮き彫りになった。
こういった課題を踏まえて、意思があれば誰もがいつでも学びに挑戦し、活躍できるグループを目指した新たな支援策として、より当社の課題認識に合ったサービスの導入を検討しました。
eラーニングの選定ではコンテンツの質・量・網羅性とアップデートを重視
eラーニングサービスの選定にあたって、重要視したのはどんな点ですか
大社さん/サービスを選定する上で重視したのは、以下の4つの要件でした。
- コンテンツの質・量・網羅性
- 豊富なコンテンツで幅広い職種や役割の多様な学習ニーズに対応できること
- AIやDXといった時代の変化に合わせてコンテンツが常にアップデートされていること
- 汎用的なビジネススキルを体系的に網羅し、品質が一定に保たれていること
- 学習の動機付け・促進の仕組み
- 受講者が自身の学習履歴や進捗を簡単に確認でき、自発的な学びを促す仕組みが用意されていること
- 管理機能
- グループ分けやラーニングパスの設定といった管理機能の視認性が高く、操作が容易であること
- 学びの進捗把握や分析が容易にできること
- サポート体制
- 問い合わせへの対応が迅速で、円滑な運用をサポートしてくれること
特にコンテンツの質に関しては、「通信教育や書籍との違いとして、日々情報が新しく変わっていくトレンドをキャッチアップできるサービスであるか」という点を意識しました。これにより、時代の変化とともに多様化する幅広い学びのニーズに対応できるサービスかを判断しました。

受講者の学習進捗が一目で分かるグロービス学び放題の「ダッシュボード」
数あるサービスの中から、「グロービス学び放題」を選んでいただいた理由をお聞かせください
大社さん/「グロービス学び放題」を選んだ決め手は、コンテンツの質とコストパフォーマンスの高さにあります。初学者でも学びやすく設計されている点や、コンテンツに一貫性があり体系化されているため、ラーニングパスをベースに推奨学習の整備がしやすいと感じたことが挙げられます。
「グロービス学び放題」のコンテンツは、他社サービスと比較して、画面構成、講義の流れ、内容のわかりやすさなどの品質が統一されている印象を受けます。
また、長期にわたるグロービス・マネジメント・スクールへの社員派遣実績も大きな決め手となりました。信頼のおけるビジネススクールが制作したコンテンツであるという認知があったため、全社展開する上で安心できるツールだと判断しました。一般的には、グロービスさんはビジネススクールというイメージを持っている方が多いと思いますが、汎用的なビジネススキル以外の、テクノロジー系のコンテンツも充実しています。
また通信教育や書籍だと、情報が発行された当時から更新されていないケースも一部ありますが、「グロービス学び放題」は頻繁にアップデートされ、常に最新のものを提供できるというのは、我々人事からすると大変心強いサービスだと思います。
「学びの習慣化」を促す、人事と現場が一体となった支援策
「グロービス学び放題」を活用するために、どのような工夫をされましたか
大社さん/2024年度は「オリジナル専門性ガイド」の運用開始と同時に、「グロービス学び放題」をはじめとするオンライン型学習サービスの受講アカウントを全社員へ全額会社負担で配布しました。
2023年度は自律的な学びを促すために全額会社負担・公募制としていましたが、専門性を高める羅針盤となるガイドが整備され、全社員に周知される機会を活用し、より多くの社員が専門性向上に向けた学びの一歩を踏み出せるようアクセルを踏みました。
アカウントを単に付与するだけでは、社員の学習は定着しません。利用開始3か月間でどのような学びが得られるか知ってもらい、そのまま学習を習慣化してほしいという思いから、目標を達成することで継続利用できるルールを導入しました。具体的には、開講から3か月以内にラーニングパスを1つ以上修了したら、次の6か月も利用できるというものです。
他にも、「学びのコラム」と称して、実際に「グロービス学び放題」で学んだ人の経験談や実務に活きたエピソードを記事にまとめて公開したり、定期的なメルマガ発信で学びを想起させたりといった施策を行いました。
また、上長部下間で高めたい専門性やその獲得に向けた学習について、すり合わせを行っている環境を踏まえ、グロービスさんご協力のもと「部下の自己啓発支援に関するセミナー」を開催し、上長向け支援策も実施しました。他にも「もくもく勉強会」と称する定期的な勉強会も開催し、全社的な学習文化を醸成するためのプロモーションをグロービスさんと協働して取り組んできました。
こうした様々な仕掛けの結果、2024年度末には、全社員の63%が「グロービス学び放題」で学びの一歩を踏み出し、そのうち57%がラーニングパスを1つ以上修了しました。
学びのプロモーション施策や「グロービス学び放題」のアカウント配布を通じて、少しずつ学びの文化が醸成されている実感があります。2025年度に再び公募制に戻した際、申込者が23年度上期と比べて2倍(600名→1,389名)に増加しました。全社員に配布という「ツールを使ってみる機会」を設けたことが、学びの一歩を踏み出すことに大きく寄与したと認識しています。

自社で学ばせたいコースをパッケージ化する「カスタムラーニングパス機能」
上長との1on1等においても、学びの目標と計画について対話されていると伺いました
大社さん/「オリジナル専門性ガイド」を利用して、上長と学習目標に設定した推奨学習の実施状況について対話しています。
上長と部下が専門性の棚卸しを行う定例面接は年に2回実施されます。この定例とは別に、「部下の成長のための時間」として位置付けられた普段の1on1ミーティングでも、学びに関する対話が活発に行われています。
例えば、社員が設定した学習目標に対し、推奨学習の実施状況を、上長と1on1ミーティングで確認しています。社員は、どのような学びがあったか、実際にどう活かせそうかなどを上長に伝え、上長は部下の学びに対するフィードバックや実務での実践機会の提案をすることで、さらなる成長を後押ししています。
こうした対話の仕組みを設けたことも、社員の自律的な学びを促し、学習を習慣化させることができた重要な要素になっていると思います。
社員の学習に対する意識が変化。「グロービス学び放題」の導入がコスト削減にも寄与

今回の施策を通じて、社員の学習に対する意識の変化はありましたか
中金さん/「誰でも学べる」支援策の第一歩として、2023年度に「グロービス学び放題」などのeラーニングサービスを全額会社負担で展開しました。これにより、特定の講座に人気が集中し、希望者全員が受講できず抽選になっていた点や、時間や金銭的負担という、社員にとっての学習の課題を解消することができました。
実際に、社員の学びに対する意識は大きく変わったと感じています。これまでは、研修といえば「会社が声をかけてくれたら行く」という、受け身な姿勢が多かった印象があります。
しかし、今は自身のキャリアに対して「この分野で高みに行きたいんだ。そのためにも勉強をするんだ」というように、自ら主体的に学びを選択する行動に変化してきました。自分のキャリアを想い描き、その実現に向けて能力を高めていくことが、自身のやりたいことを実現する第一歩であるという意識が、社員の中で醸成されつつあります。
このような意識変化は、人材公募など、社員が自身の意志でキャリアプランを実現できる仕組みを同時に拡充したことも一因です。
人材公募の際、応募要件として「学習しておいてほしいこと」「高めてほしいスキル」を明確に提示することで、「自分で能力を高めておかないと、やりたいことが実現できない」という意識が強まりました。
「グロービス学び放題」の活用が、社員一人ひとりの「プロ意識」と「自律性」を育み、学びを成長の原動力とする文化を築きつつあると感じています。
導入がコストの削減にもつながったと伺いました
大社さん/「グロービス学び放題」のコンテンツは、幅広い領域を網羅しているため、今まで多様な学びのニーズに応じて個別に整備・運用していた複数の学習サービスを「グロービス学び放題」のアカウント付与に1つに集約することで、結果として当社のコスト削減にもつながっています。
もし「グロービス学び放題」がなかったら、知識やスキルごとに個別の研修やeラーニングを比較検討し、導入、運用管理する膨大な手間や費用がかかっていたはずです。
質と量を担保しながら社員の多様な学びのニーズに応える手段として、非常に有用であることを実感しています。
受講者インタビュー
技術者としてキャリアを築いてきた菊地さん。技術チームのリーダーに就任し、新たにマネジメントの役割を担うことになりました。
多忙な業務と育児を両立する中で、いかにして学んでいるのか、「グロービス学び放題」の活用法と、意識の変化についてお話しいただきました。

東京ガス株式会社 ソリューション共創本部 ソリューション事業創造部 エッジ&クラウド事業グループ
技術チーム チームリーダー 菊地 裕利さん
チームリーダーに就任された際は、どのような課題意識をお持ちでしたか
菊地さん/2023年8月にエッジ&クラウド事業グループの技術チームリーダーを拝命しました。それまで技術一筋でキャリアを歩んできた私にとって、この異動は大きな転機でした。技術者としての専門性を追求してきた一方で、リーダーとしてチームを率いるためのマネジメントやリーダーシップのスキルが不足していることを痛感したのです。
当社では、「ガス・電気に次ぐ第3の事業の柱」として、IGNITUREというエネルギーの枠を超え、未来に向けて先進的で多様なソリューションを通じてお客様の課題解決を目指すソリューションブランドを立ち上げました。私が所属するソリューション共創本部は、そのソリューションを創出し、収益を上げていくという、非常に重要な役割を担っています。そのためには、技術的な知識だけでなく、新規事業開発やマーケティングといった、これまでとは異なる幅広い分野の知見を身につける必要がありました。
こうした背景から、「まずは最低限のマネジメントができるようになり、次に事業の成長に必要なスキルを磨いていかなければならない」という切実な思いで、学ぶ必要性を感じていました。
なぜ他のeラーニングサービスもある中で、「グロービス学び放題」をお選びいただいたのでしょうか
菊地さん/以前は他のeラーニングサービスを利用していました。そのサービスは技術者として専門的な分野を学ぶのには適していましたが、現在、私が必要としているのは、リーダーシップやマネジメントといった、より幅広いビジネス領域を学ぶことでした。
「グロービス学び放題」は、コンテンツが体系的にまとめられており、初学者でも学びやすいと感じました。ビジネス系以外も、領域が多岐に渡っているので、自分の学びたい分野を網羅的に学習できる点に魅力を感じました。技術系のコンテンツも最新のものがどんどん増えているので、キャッチアップしています。

引用:「グロービス学び放題」で学べる16の領域
どのように学習時間を確保し、モチベーションを維持していますか?
菊地さん/退社後は家事や育児で自分の時間がなかなか取れないため、片道1時間ほどの通勤時間を学習に充てるようにしています。事前にコンテンツをスマートフォンにダウンロードしておけば、オフラインでも視聴できますし、通信環境に左右されないのでストレスなく学べます。
1日ごとに視聴するコンテンツを決め、夜のうちに翌日分をダウンロードします。その日のうちに必ず視聴するという目標(ゴール)を定めることで、日々達成感を得ています。
「グロービス学び放題」で、特に印象に残ったコースはありますか
菊地さん/仕事上、役に立ったのは、ラーニングパスの「リーダーシップ基礎・応用編」です。これからリーダーとしての役割を担うための考え方、姿勢を学ぶことができました。
特に印象に残っているのは、「リーダーとしての軸を磨く ~「スイッチ・オン」で1万時間の旅に出よう」というコースです。その中で語られていた、「違和感を感じる瞬間こそ、自分が何を大切にしているかに気付くチャンスである。その感覚に向き合うことで、自分の価値観や信念が明確になり軸のあるブレない人間へと成長できる」という話や、「プロになるには1万時間かかる。大事なことはこのままではダメだと気付き、自ら考え学び続けること」という言葉に深く感銘を受けました。
チームリーダーを任された当初の不安は、「グロービス学び放題」で得た知識を土台とすることで解消され、積極的に部下とのコミュニケーションに活用することで、リーダーとしてのマインドが大きく変わりました。

通勤時間中にスマートフォンで学習する菊地さん
上司や部下の方とは、どのような対話をされているのでしょうか
菊地さん/上司との定期的な1on1ミーティングで、自身の学習状況を報告しています。上司からは、「このコンテンツは良かった」「次にこのコンテンツを受講してみてはどうか」といった具体的なアドバイスをもらうことで、学びの方向性を見定める大きなヒントを得ています。
また、メンバーとも1on1などで積極的に学びに関する対話を行っています。年初に設定した学習目標の進捗を管理画面で確認し、もし学習が遅れている方がいれば、業務分担を見直すなどして学びの時間を確保できるようサポートしています。
メンバーから学習完了の報告があった際には、学んだことの感想を聞くようにしているのですが、その度に成長を実感しますし、刺激をもらっています。
「グロービス学び放題」をこれから受講する方、まだ活用しきれていない方にお伝えしたいことはありますか
菊地さん/世の中の変化のスピードがますます加速する中で、企業や個人の役割も日々進化しています。昨日まで関係の薄かった分野の知識が、翌日には必要不可欠になることも珍しくありません。こうした変化に柔軟に対応していくためには、常に学び続ける姿勢が求められます。
その点において、「グロービス学び放題」はビジネスに必要な幅広いコンテンツを分かりやすく体系的に展開されていて、大変有用だと感じています。隙間時間を活用して、短時間でも効率よく学べるよう設計されている点も魅力であり、自身の市場価値を継続的に高めていくための非常に効果的な自己研鑽ツールの一つと捉えています。
【グロービス担当者の声】
東京ガス様では、「リスキル・学び直し率100%」というKPI実現にとどまらず、自律的な学びの推進や個のキャリア形成の面でも「グロービス学び放題」を最大限にご活用いただいています。また、集合研修や他流試合型スクール研修など、「グロービス学び放題」以外のグロービスのサービスも幅広く導入いただいており、人材育成全般にわたってご一緒させていただいています。
「グロービス学び放題」の導入に際しては、上長との1on1機会の活用、社内メルマガでの情報発信、もくもく勉強会の開催など、丁寧な取り組みを積み重ねていただいた結果、公募申込者の大幅な増加にもつながったと感じています。
特に大社様とは、導入後の具体的な運用方法について、東京ガス様の人材育成方針に照らしながら何度も意見交換を重ねました。
関係者の方々と連携し、熱意を持って真剣かつ愚直に施策を推進されるお姿が印象的で、私どもも多くの刺激と学びをいただいております。
導入の検討段階では、専門性を高めるために必要な「汎用スキル」の整理についても議論いたしました。多様な職種・役割を抱える東京ガス様においては、何を“汎用”と定義するか、スキルをどの水準まで細分化するか、さらに学習コンテンツをどう対応づけるかといった難しさがあったと思います。
その点、「グロービス学び放題」の体系的かつ網羅性のあるコンテンツ、動画の質の高さ、そしてわかりやすい構成が、それらの課題解決に寄与できた実感があります。また「人事部門として持つべき講座の整理が進み、コスト削減につながった」とのお声をいただいたことも、大変嬉しく思っています。学習コンテンツでありながら人事業務の効率化にも貢献できることは、効果的な活用方法の好例だと感じました。
「第3の創業」という大きな転換期の人材育成にご一緒できるご縁に、改めて感謝しています。東京ガス様のさらなる発展に向けて、今後も精一杯ご支援させていただきます。また、キーワードである「成長と挑戦」「自ら学習する文化」は、変化の時代に立ち向かう多くの企業様に共通するものであり、同時に人的資本経営を成功に導く大きな鍵でもあると感じます。東京ガス様のお取組みが、エネルギー業界にとどまらず日本企業全体の人材育成の参考となることを願っております。
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